朝イチ、部下から連絡がはいった。
「電線切ってしまいました~」
現場は、いつ何時、どんなことが起きるかわからない。
「またかぁ~」と、自分の正直な内心が垣間見れる。
何故起きたのか?
伐採現場は、農村地帯の一角にある森林。
道路はアスファルトだが、幅員が狭く、自動車がすれ違うことができないほどだった。
丸太を運搬する請負業者さんは、この現場の状況をみて、朝早く、薄暗いうちから積込みをしていたらしい。
「車が来ないうちに」
ゆとりを持って作業できる環境ではなかった。
何十年もやっているプロ運転手。
薄暗いなか、電線がはっきりと確認できなかったんだろう。
丸太を積み込むクレーン(グラップル)が引っ掛かり、見事に断線してしまった。
周囲に何軒もない環境だったためか、3本ある線のうちの1本が使われていなかった。
この1本を切ってしまった。本当にたまたま、幸いにも二次災害に繋がらなくてホッとした。
それだけではなかった…
一安心している場合じゃなかった。
道路脇に積まれた丸太。これを積み込んでいたんだが、足元をよくみると・・・!
ちなみにアウトリガーを張り出す際は、敷き板を設置しなければならないことになっている。
しかし、アスファルトの破損状況からして、これを設置していなかったのは明白だった。
繰り返さないことが大事
事故検証をして、早速部下たちと反省会。
何故起きたのか?
どうしたら防げたのか?
危険予知活動(KY活動)は、日常的に行われなければならない。
これができていなかった。
要するに、管理する立場の私の責任。
同じことはもう二度と繰り返さない!
部下たちと話した結論として、
- 電線が近い場合、ピンクテープなどの目印を巻いておく。
- 道路が狭く、丸太の置き場所にも限りがあった。鉄板を敷いて、少しでもトラックが丸太側に寄せれるように対処するべきだった。
こうやって、日々を積み重ねていこうと思う。
ヒヤリとした一日のはじまりだった。
コメント