仕事仲間だった隣の管内で活躍するM君が、私のところに訪ねてきてくれた。
ご挨拶とお話しが…とだけ聞いていた。
嫌な予感…
まさかとは思っていたんだけど、
「〇〇組合をやめます」
やっぱり…。
まだ20代の若きホープ。
林業科を卒業して今までがむしゃらに一生懸命頑張ってきた彼。
「なぜやめるの?」
と聞くと、今までのこと、そしてもうこれ以上は働いていけない、という切実な内容と思いを聞いた。
既得権益者はこの先何を求める?
私も苦い経験がある。
明らかな嫌がらせ受け、出る釘となればとことん打たれた。
自分では出たつもりはなくても、私のやる事なすこと、すべて気に入らなかったんだろう。
「出過ぎた杭は打たれない」なんておっしゃる方もいるが、確かにそれはそうかもしれない。
でも、今そこで苦しんでいる人にかける言葉ではない。
旧態依然の組織に属していると、本当に首を傾げることが多いかもしれない。
特に農山村のような限られた地域のなかで、くだらない既得権益争いなんてやっている場合じゃないんけど、相反した何かが確かにあったりする。
少しでも俯瞰的になれればいいんだけど、そんなこと相手にいくら求めていても何の解決にも繋がらない。
土俵をかえたい
林業は魅力的な仕事だと思っているが、国が推進するような成長産業化にはなかなか向かえないでいるのが現状だ。
実は私の知る限り、ここ数年で退職していった仲間は30名を超えるかもしれない。
本来、エネルギーが伴うのが「仕事」であれば、繰り返しの「作業」の連続を強いられている現状があるのは否めない。
面白くもない補助金申請に追われる毎日だったり、給料をはじめとした改善されない待遇面。そして限界を迎えた組織制度。
頑張っても頑張っても、まったく評価されない。
これは林業だけの問題ではかもしれないが、ただ、もう少し、働く人たちのための組織であってもいいんじゃないか。
これは、少子高齢化が進む日本全体の大きな問題だと思う。
それなのに、今回ただただ若者を苦しめ、痛めつけた。
本当に情けない限りだ。
「頑張らなくていいんじゃない?!一人で背負う必要はない」と、先輩ずらした言葉を掛けた。
「土俵をかえて、一緒に働こう!」と。
多分、精も根も尽き果てた感じで、「1ヵ月くらい休みたい」と言っていた。
返事はそれから。
大丈夫!いつか「あんな時もあった」と笑って言える日が来るだろう!
折角、こんなに素晴らしい仕事に就いているんだら、自分たちの仕事に誇りをもって、みんなで活き活きと魅力溢れる職場にしていきたい。
「世の中そんなに甘くない」みたいなつまらないことは、もう言いっこなし!
波動を合わせていこう。そして行動に移そう!
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