八戸の隣町にある農山村に居を移してもうすぐ丸2年が経とうとしている。
それまで、知人が自作した薪ストーブにシングル煙突を強引に窓から出して使用していた。保温性が低いシングル煙突では煤の溜まりが激しいため、月に何度も煙突掃除をしていた。がそれはそれで、手間が掛かった分、豊かな薪ストーブライフを手にした満足感が得られていた。一度この暮らしを手にしてしまうと、そうそう簡単には手放せない。
この地に来て2年目になり、なんとか薪ストーブライフを再開したいと考えていた。そこでまず始めたのが、全面リノベーション。天井、壁、床をすべて剥がし、断熱材を敷き詰めて無垢板や漆喰を塗った。どんなに出力の高い薪ストーブを設置しても熱が外に逃げてしまえば暖かい空間は生まれ難い。居間と台所を隔てていた壁を取り壊し、広い空間をつくった。今まで少しぐらいの木工経験はあったものの、ここまで本格的にやったのは初めてだった。しかしやってみると面白くて堪らない。どんな材料を使うか、どう仕上げるか、仲間やインターネットに相談しながらだったが、ワクワクが止まらなかったのは、本来持つオトコのDNAなのか?この先もDIYは一生続くだろう。。
仲間の協力があって実現した薪ストーブライフ。その仲間が取り扱うこの薪ストーブは、スペイン製の「パナデロ」というもの。針葉樹の燃焼特性を考えて作られたストーブだ。
「薪ストーブライフは夢」と言う方が結構多い。ストーブ設置に掛かる費用が高いこと、加えて、薪の確保に苦労するという部分が「夢」にしてしまっているの要因かもしれない。確かに、薪を全量購入するとなると、今いくら原油価格が高騰しているとは言え、想像以上の出費が嵩むのは必至だ。だから、薪ストーブライフをもっと身近なものにするためには、森林を意識することがとても重要だ。
森林資源の価値の最大化を図るには薪は副産物であるのが理想的だ。でも、薪を通じて森林を知ることができるのであれば、それはそれで良いのはないか。薪が森とつながる一丁目一番地になればいいのだ。
森林を所有する方のサポートになれれば幸いだ。もちろん、所有していない方でも、農山村の抱える諸事情とマッチングをすることは十分に可能だ。
厳しい冬を「豊かだなあ」と思えるのことは本当に幸せなことだ。今後もそんな暮らしを一緒に手にし楽しんでいける仲間を募っていきたい。(酒がすすむ危険性は潜んでいるが)
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