(リースしたハーベスタで造材中)
仲間の会社「YewVillage」が、農機具を納める小屋づくりの仕事を請け負った。
簡易製材機を保有する会社なので、最近自ら所有林を伐採し、その丸太から製材してリフォームなどに利用している。
Yew Village|青森から山と暮らしをつなぐ空間をお届けします (yew-village.com)
立木~丸太、製材へと考える
小屋づくりに必要なのは、どのくらいの径級なのか?
長さは?
現在生産している現場で、どんな丸太を造材できるか打ち合わせをした。
当初、梁材になる樹種はアカマツで、長さ10mと8m。径級は30cmほどで計画をした。
柱はスギ材で、長さは最大4.5m、径級は40cm。
ご所望のサイズの丸太があるか、現場を見ながら再度イメージをしてもらった。
伐採現場から考える難しさと面白さ
まず、この現場ではアカマツの生育があまり良くないため、10mないし8mの直材あるいはタイコ梁になるような良質材がとりにくかった。
また、スギも今まで間伐などの手入れをしてこなかったため、丸太の形や年輪の目詰まりは良いものの、やや太みが足りなかった。
森林の現況をよむ
間伐の効果とは、枝が生長できる空間を空けてあげることだ。
枝が張り葉が光合成をすることによって肥大成長へと繋がる。
したがって、間伐をしないと細いままになってしまい、風雪などによる気象害の影響を受けやすくなる。
但し、スギの場合は樹種の特性上、間伐をしなくても自然の力で勝手に優劣がはっきりする。
間伐によって出てきた丸太を利用する目的が明確にあれば良いが、もし特別必要がなければ、考えようによってはスギの間伐は必要ないともいえる。
間伐材なので細かったり傷があったりになりがちだ。したがって、環境保全的な狙いのスギの間伐というものにはやや疑問だ。
最終的には
最終的には、すべてスギ材とした。
長さは4.5m、6m、8m。
径級は24cm~30cm程度。
現場作業員に伝え、さっそく造材に入った。
ハーベスタを使うとあっという間に終わってしまうので、早いうちに伝えておかなければならないのだ。
それにしても日々丸太を生産している訳だが、実際に使われるモノやカタチをイメージしながらの方がやっぱりやりがいが違うもんだ。
昨今の素材生産といえばチップ材や合板材が主流となり、なんとなく単調な作業の繰り返しになりがちだった。
今後は利用する木材を具体的にイメージしながら山づくりに勤しみたい。そして、できれば一人でも多くのお客さんを山に招いて、かかわる者全員で共有していきたい。
思い描く林業のイメージはできている!間もなく、ここからはじまるぞ!
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