冬型の気圧で今朝から強い風と大雪に見舞われた。
ところで、「この時期は何しているの?」こんな質問をよく受ける。たぶん、雪深い山で作業なんてできないよね?という想像からだろう。
伐採は木の休眠期
葉が芽吹く春から落葉する秋まで、樹木はたくさんの光を受け、土から水分と養分をたくさん吸収して生長する。
その頃の樹木体内はお腹いっぱいのタプタプ状態のため重い。利用するとなると乾燥も大変だ。さらに夏場は虫害やカビが発生し易いため、著しく材の価値を下げてしまう。そのため昔から休眠期に伐採してきた経緯があるんだろう。
現在はどうだろうか?
- 建築様式の変化と機械の大型化により、「質より量」を求めるようになった。
- 人工乾燥機の台頭で、夏場の伐採でもすばやく乾燥することで被害を最小限に抑えられるようになった。
- 夏場は植林や下刈等の作業に追われていて、伐採に労力を費やせない。
- 間伐を行う際、水分や養分をたっぷり含んだ樹木は傷つきやすい。
- 木材の価格は、秋から春までが一番高い。
思いついたことを並べてみたが、何が言いたいのかわからない(苦笑)。
要は、高値で売りたくなるような木がある森林は、なるべく休眠期に伐りたくて、木材の価格が一年中変わらない合板やチップ材の割合が多いような森林は、夏場でも時期を選ばずに伐採しているという感じで計画している。
ちなみに、薪も休眠期の方が良いとされている。水分や養分をたっぷり含んだ薪だと、乾燥期間内で腐りやすいそうだ。一方、家脇の支障木伐採を依頼された場合などは、葉っぱの処理が大変なので、なるべく落葉後に作業をお願いしている。
除雪ありきの積雪期の作業
今日も作業は除雪からはじまる。現場には排土板の付いたブルやショベルローダーを常時配置している。当然だが、排土板で除雪するのは平地の道路だけなので、いざチェンソー片手に伐採するぞ!と言っても、森林内に入れば腰まで雪があって歩けない!なんていう厳しい場面は当然ある。また、雪解けに伐採跡地をみて「あれ?切り株が高いな」と思った時は、作業が積雪期だったんだな、と予測できる訳だ。
まだまだ寒い日が続く。これから現場の奮闘もお伝えしていきたいと思う。
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