(植林が遅れてしまったコナラの苗木)
雪が解けて、春の芽吹きとともに一斉にはじまる「植林」。これを我々は春造林と呼ぶ。
毎年、何十haにも及ぶ林地を植林するので、どうしても作業が追い付かず、今頃まで掛かってしまうのが例年の常。
植える順番としては、カラマツを優先し、その後広葉樹、最後にスギといった感じだ。
スギは常緑樹として最もポピュラーな樹種で、耐陰性もあり、乾燥にも強い、とても育てやすい樹種。
今回とても難儀している「コナラ」の植林。現在3.3haで約10,000本を植えている。
さすがに今となっては、苗木屋さんの畑でつくる「コナラ苗」もかなり大きくなり、葉を広げ、根も伸長真っ盛りといったところだろう。
でもでも、山への「移植」が間に合わない。
当然、この時期に畑から引っこ抜き、山へ移植となると根へのダメージもかなりあるしで、完全に出遅れてしまっている。
こういう時は休眠期を狙って「秋造林」に先延ばしするのが常でもあるが、事業執行上、そうも言ってはいられない状況があったりする。
そこで今、葉が付いたまま通常どおり植林して、苗木が土に完全に固定された状態で、両手で「パラパラっ~」と葉をむしり取る。
「おいおい、乱暴だなー」と思いきや、今まで案外、その後の生長を確認できていたりする。
若手職員たちと相談して、「ほかにいいやり方ないですか?」という話になり、「ワックスコーディング剤」の話題になった。
コチラ↓
決して安いものではなかったが、頭で考えるばかりでなく、実際に自らやってみて感じてほしいとの思いから、効果のうえでは「無駄」になっても若手達の「経験」のために投資してみた。。。
説明書どおり、5倍に希釈して、葉っぱの付いた状態でジャブジャブと。
一晩乾燥させて、山に植えてみた。
一目でわかるように、
葉付きワックス有
葉付きワックス無
葉無し
の3ケースを同じ列に約100本ずつ植えて、これから比較検証する。
「これ、意味あるんすかね~?」との若手の質問に、
「意味があるか無いかは、やった人しかわからん!」と回答した。
言われたことをただこなすだけの人ではなく、自ら行動し、トライすることの楽しさを皆に知ってもらいたいと思っている。
さてさて、どうなるかな?
あらかじめ苗木屋さんには「効果ない」と聞いているんだけどね(汗)
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