いつもお世話になっている地元建設会社からの依頼で、大きなスギの木1本を伐ってほしいとのこと。
「簡単だべえ」
と言われたが、いやいや、そんな安易な考えではいけない。
伐倒方向の反対側には民家があり、森林のような場所とは違い風の影響も受けやすい。
何より、「畑にポツン」とある木だけに、枝ぶりが強いのが特徴だ。
こういった木は、ズシンと重心が下方向にあるので、写真ように「クサビ」を入れてお尻を持ち上げてもなかなか倒れてくれない。
ウインチなどを使って引っ張ればいいと思うが、周囲にアンカーになるような木がない。
いくらでも手間を掛ければどうにだってできるのだが、費用ばかり掛かって依頼主の負担になることも避けたい。
依頼主である建設会社は、そもそも畑脇にあった小屋の解体に来ていた。
それならばと、その建設会社の重機をお借りして、軽く伐倒方向に押し込んでもらった。
「自分でも伐れる」と安易に考えていると痛い目に合うかもしれない。
正直言うと自分でやってしまおうかと思ったが、自分への戒めではないが、最近少しでも自信がないときはきっぱりと諦めるスタイルとしている。
だから日頃から信頼しているベテランに迷わず依頼した。
伐倒後に木口を観察すると、幅の広い年輪が確認できた。
「畑にポツン」の木だけに、太陽をたくさん浴びて育ったため、ブクブクと太った証拠が露わに。
中心には腐れも見える。このままでいたら何れ気象害などで折れたかもしれない。伐って良かったね。
幹は全量チップ材にした。そして枝は畑脇に寄せた。
どんな木でも価値を最大化できるよう努力したいところだが、この木に関してはC材としてチップ工場に運ばせてもらった。
運賃分で消えてしまうくらいの売上となってしまった。致し方ない。
毎日毎日、目まぐるしいほどの問い合わせを頂いている。
気が付くと、いよいよ田植えもはじまった。田植え後は問い合わせが増える。忙しくなるぞ!
こんな調子で今後対応しきれるのか?物理的に考えても出来る範囲というものがあるし、そもそもなるようにしかならない。
ただ毎日を全力で取り組んでいくだけだ。
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