造林補助申請のお手伝い・共有林の皆さまをご案内してきた

森のこと

20名で構成する共有林の皆さまに呼ばれ、いろいろ相談に乗ってきた。

相談の内容は、約2haあるスギの人工林について、自分達で手入れをしたい、というもの。

作業種は「保育間伐(切捨)」。

収穫するにはまだ幹も細く、成長を促すためには間引きが必要な段階だった。

造林補助申請

ご存じない方が多いと思うが、自分を森林を自分で手入れすることで、補助金を手にすることができる。

ただし、森林計画に基づく内容で、かつ、様々な「補助要件」を満たす必要があるのは言うまでもない。

補助対象となる作業種は、「植林」、「下刈」、「保育間伐(切捨)」、「枝打ち」、「利用間伐」。

植林であれば、樹種、面積、本数などの確認が必要だ。

詳しい内容については、お近くの森林組合に相談すると良い。

注意点

補助申請に必要な書類は、「作業前、中、後の写真」と「施業地の測量図面」

写真は誰でも撮影できると思うが、一般の方が、測量した実測面積を提示するのはなかなか難しいのかもしれない。

この辺はお手伝いするとして、補助申請をこちらが代行し、書類と現場の検査を経て、晴れて確定通知が来る。

この現場の作業種「切捨間伐」の補助要件は、伐採率20%以上。

その他、選木の方法、伐採後の処理方法などを伝えた。

補助金の是非?

「自伐型林業」という呼び名がある。

彼らは、自ら丸太を収穫し森林経営を成立させているので、この「補助金」に対して随分否定的な反応を見せている。

確かに、自分の山を自分でやるって、一般の方からすれば当たり前のことだろう。

だって農家さんだって、自分の農地で作物を育てるんだから、それは当然といえば当然の行為で、そこに補助金を投入する意味がわからないっていうのも無理はない。

そういう私も、この世界に入って最初に疑問に思ったのが、この「補助金制度」だ。

しかし、国の考える「林政」は、木材の利用促進と国土保全に対して、例えそれが個別の資産(森林)であっても、補助金を投入する対象である、という考えなんだと思う。

今はそれほど異論はないが、ただ、適正な運用と本当にそれが将来に繋がる森づくりになるのか、ということを常に意識しなければならない。

林業界を支える補助制度については、かなり複雑で難しい側面があるので、機会を見て詳述したいと思っている。

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